2006年より始まったCPUのマルチコア化によって、コンピュータの計算性能は年毎に高まってきました。 2013年には16コアを搭載したコンピュータが300GFLOPSもの性能を持つに至っています。
にも拘わらず、並列処理時の性能が思わしくないという状況も一方では生まれてきています。複数のコンピュータに分散した多数の高性能なコアが作り出すあるいは必要とする並列計算データは膨大になっています。Gigabit EtherNetを従来通り用いた並列システムでは、ネットワークの通信能力を超える通信が発生し、多くの通信要求が待ち状態になって、並列処理がスムーズに進まないことが原因と考えられます。ネットワークが飽和し、ボトルネックになっているのです。
ネットワークが飽和して並列計算性能が伸びないという現象は、高速コンピュータでは少ない台数で発生し、低速コンピュータではより多くの台数を接続した時に発生します。昨今のようにコンピュータが高速化するとこの現象は顕著に表れます。この現象は避けられないものの、高速なネットワークによって飽和点がより多数台接続した時に表れるようにすることが可能です。
InfiniBandはGigabit EtherNetの数10倍~100倍の通信性能と低い遅延を特徴とする、並列処理に最適なネットワークファシリティです。10Gigabit EtherNetという選択肢はありますが、InfiniBandはそれよりはるかに安価であり、高性能です。世界の並列コンピュータシステムをリストしたTop500 (http://www.top500.org) でも、InfiniBandが他を圧倒しています。
弊社では、2006年にSDR(10Gbps)製品を皮切りに、DDR(20Gbps)、QDR(40Gbps)、FDR(56Gbps)と販売し、現在はEDR(100Gbps)製品の販売を行なっています。並列計算を主体とするシステムをお考えの場合は、InfiniBandの導入をご検討下さい。